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ふることふみにようこそ! カウンター人目の訪問者です。参考文献、引用等は、水谷清 先生 著 古事記大講 です。

ふることふみ(古事記)

あめつち はじめ おこるのとき たかあまはら に なりませる かみの みなは あめのみなかぬしのかみ


たまのやのみことにおほせて いやさかあの まあかたあまの いほつの みすまるのたまを つくらしめて

科玉祖命 令作八尺勾瑰之五百津之御須麻流之珠而

玉祖命: 一切の生命(たま)・魂(たま)・身体(たま)造りの任を担う神。玉の祖(おや)。天之菩卑命(国之常立神の表現神・寝魂神)の一変身のすがた。

 八尺勾瑰(原文は異体字)之五百津之御須麻流之珠: 八尺(いやさかあ)は、いよいよ益々栄えに栄えて、無限に伸展し拡大する意義・絶対の中心・生命の大本・一切の本源から、時間的・空間的に全方面へ、無限に伸展し拡大しつつ、無限無数無量に枝分かれし拡大して、なおかつそれらのすべてを、万神万生万有の一切を一大包容し、通貫している意義。勾瑰〈まあかたあま)は、三世十方(すべての時間すべての空間)に普遍し・満ち渡っている、全大多勝・完全無欠・全備具足の完壁な生命の珠玉・このマアカはマアカ(全、大、多、勝の形状〉・マタ(股、支、分、部・枝等の形状)・カタ(片、半等の形状)のすべての相を備えたところのマアカなのである。タアマはタカアマハラ三大根本神力の一つであるタアマハラのタアマである・即ち求心的凝集螺旋状神力の摂取堅縛の金剛力である。更にその神力によって生み出された生命の緒(たまのお)の生命(たま)であり、魂(たましいのたま)であり、身体(からたまのたま)である。五百(いほ)は、数の非常に多いこと、無限無数無量の義。津(つ)は、数詞の下に添えて数を表す語。一つ二つ・御須麻流(みすまる)は、御(み)は尊敬の意を表す接頭語。「すまる」は、「すばる(統る)・すばまる」「すめる(統る)・すめある」沢山のものが集まって、統一された大調和の相になっている義。三世十方の無限無数無量の珠玉が、玉之緒(たまのお)・生命に貫かれて一大連珠となり、網の目のように全方向に拡がって一大調和の相となっているのである。珠(たま)は、美しいもの・立派なもの・貴重なもの・円満完全なもの等の意味から・無限無数無量の万神万生万有それ自体の生命・魂・身体の全てを意味している。鏡と珠とは本来一体のものの二面であって、鏡玉一如の性相として見ることが出来る。

88−1
























 あまてらすおほみかみ いみはたやにましまして かむみそおらしめたまふときに そのはたやのむねをうがちて あめのふちこまをさかはぎにはぎて おとしいるるときに あめのはたおりめ みおどろきて  ひに ほとをつきて みうせぬ かれここに あまてらすおほみかみ みかしこみて
あめのいはやどをあけて さしこもりましましき

 天照大御神 坐忌服屋而  令織神御衣時 穿其服屋之頂  逆剥天斑馬剥而 所堕入時 天服織女見驚而 於梭衝陰上而死 故於是 天照大御神見畏 開天石屋戸而 刺許母理坐也

 忌服屋: 天地経綸の機織りの神業を意味する。天地(宇宙・世界)を縦糸と横糸の相対のすべてを織りなして、完壁な大調和の相象に治め整える神業そのものを意味し、天照大御神が忌服屋そのものに成りきっているのである。忌とは、畏敬の心で、差し控えて口にしないこと、また斎であり、最高荘厳の機織りのすがたは、真清浄・真無垢であることを意味している。

 神御衣: 天地(宇宙・世界)は天照大御神の御衣であり、装いである。一瞬一瞬新たな御衣を織りなし、最高の装いを凝らしているのである。

 天斑馬:種々の色彩で斑入りになっている、飛び跳ねる力の強い天馬に例えて、地球の内部の火熱が猛烈な勢いで噴き上がり、多量の土塊を含んだ大爆発・大噴火の状態を意味している。

 逆剥剥(原文は旧字体):尾の方より逆に生剥に皮を剥ぐことであり、火熱の物凄い状態を表現しているのである。

 梭: 機織りの際、横糸を通す操作に用いるもの。驚天動地の大噴火・大爆発に、天地経綸の機織りの働きが妨げられて、中断したことを、梭に陰(新たなるものを生み出す場所)を衝いて、死んだ、という表現をとっている。太陽と地球の間には、無数の糸(霊線)による天地経綸の機織りが成されていたのである
が、そこへ大噴火・大爆発〔この時に地球は23.5度傾いた〕が加わって、太陽からの霊線は断絶され、地上には全く太陽からの光線も熱線も到達しない状態に陥ったわけである。しかしこの惑乱の時に既に、生命の種子は地上に降ろされているのであって、大爆発によって地軸の傾斜したことも深遠な意義を持ち、地球の進化が神の御心のままに計画通りに運ばれてゆくことになるのである。天石屋とは、絶対の境界を意味する。深い深い絶対の祈りの境地に立つことが、開天石屋戸而 刺許母理坐也 ということである。

82-1


あめのみなかぬしのかみ が たかあまはら と なり(成り鳴り生り)あめつち(天地)がはじめおこる(初発する)

                   たかあまはら という 容相(成り)音声(鳴り)生命(生り)になる。

あめのみなかぬしのかみ(隠身絶対実在)の現象表現をたかあまはら と云う。
あめのみなかぬしのかみ(実在)即ちたかあまはら(現象)たかあまはら即ちあめのみなかぬしのかみ
あめのみなかぬしのかみがすべてのすべて。あめのみなかぬしのかみの他には何ものも存在しないのである。
あめのみなかぬしのかみが唯一無二の実在であり、唯一無二の現象である。
一神 即 万生 万有。  万神 万生 万有 即 一神。 
  たかあまはら(順流無形の神力)

1、たかあ     中心より外に向かって発射し進展する働き(発射神力)

2、た あま    外から中心に向かって凝集する       (凝集神力) 

3、 かあま    円融無碍に交流する             (交流神力) 

4、     はら  螺旋状に転回する              (螺転神力)

  らはまあかた(逆流有形の形状)

1、らは      螺旋状の波の形状

2、  まあか   全 大 多 勝 の形状

3、  まあ た  股 支 分 部 枝 等の形状

4、     かた  片 半 等の形状 

かみ とは、かくりみ(絶対神)かごりみ(仮凝身)かがりみ(耀身)かけりみ(駆身)かぎりみ(限身)の5つのことばをつづめたものであって、その1つ又は全体」を指して云う。



つぎに たかあみうむすびのかみ  つぎに  まあかみうむすびのかみ


たかあまはらには タカアマハラ(順流)とラハマアカタ(逆流)とがある。

  タカアマハラは宇宙構成の三大根本神力である。

  タカア ハラ      遠心的発射螺旋状神力

  タ アマハラ      求心的凝集螺旋状神力

   カアマハラ      円融的交流螺旋状神力

  ラハマアカタは相(形・容・姿・態)となる螺旋状波

  ラハマアカ

  ラハマア タ

  ラハ   カタ


たかあまはら(全大宇宙)には、神力と神相とが本来一体でありながら、相反する両面として働
いていて、「力」の作用で「相」が現れ、「相」の作用で{力」が種々に現れる。
この順逆二つの流れの結合によって、一切の万神万生万有が生み出される。

ミウムスビ(ミ  ウム  ムスビ)
二つの流れがお互いに結合し、新しいものを生み出してゆく根本創造の働きである。
一切の万神万生万有は在る(ある)のではなく、なる(成る・鳴る・生る)のである。成
るということは単なる存在ではなくて、生成である。生成とは一瞬一瞬 新生し、無限に
伸展することである。不断に無限の創造が続けられて、無限無量の個々性、種々相に活現
することである。


タカアマハラの順流をタカアで代表し、ムスビとカミを付けて、神力系統大祖神と仰ぐ。

「タカア  ミムスビ  ノカミ」   神力大祖神

                    タタア(父)系・かむろぎ(神漏岐)系・霊魂系〈霊系)

タカアマハラの逆流をマアカで代表し、ムスビとカミを付けて、神相系統大祖神(体系)

「マアカ  ミムスビ  ノカミ」   神相大祖神
Q
                     ママア(母)系・かむろび(神漏美)系・物質系(体系)

あめのみなかぬしのかみの父系(霊系)としての現れが「タカア ミムスビ ノカミ」である。

あめのみなかぬしのかみの母系(体系)としての現れが「マアカ ミムスビ ノカミ」である。