3,玉子
玉子の調理の実際についての考察
1,カスタードプリン
全卵液20、牛乳65、砂糖15から作られるカスタードプリンは玉子が熱変性凝固する性質を利用した食べ物である。
プリンの固まる温度は
全卵液が薄い⇒加熱速度が速い⇒玉子の鮮度が低い⇒混合物のPHが高い の順位で高くなってゆく。
1,オーブンに入れる前に予熱加熱として60度くらいまで(指がやや入れられるくらい)加熱する
2,オーブンを使って加熱する(オーブンはゆっくり加熱する性格がある)カスタードは牛乳65砂糖15玉子20を混ぜてあるので熱をゆっくり全体に吸収する性格をもっているのでオーブン加熱は理想的である。
3,加熱時間は160度40分くらいが良い
カスタードクリーム
卵黄、牛乳 、砂糖、でんぷん⇒コーンスターチか小麦でんぷんか小麦粉を使う
カスタードプリンとの違いは玉子の量が少なく代わりにでんぷんをつかうことである。
その理由は加熱して冷却するとクリーム状に変化する性質がでんぷんや小麦粉にはあるからである。
カスタードクリームの製造においての注意点は玉子のタンパク質の熱変性に応じて攪拌の仕方をかえることである。
たとえば、鍋底には火が直接当たっているので早く固まるこれを防ぐために攪拌を工夫しなくてはならない。
1,鍋底の火力を小さくする。
2,鍋底をこそげることのできるヘラを使う。
3,攪拌のスピードとタイミングに細心の注意を払うこと。タンパク質の結合を切らないために適度のスピードが必要である。
4,濃度の安定を見極わめて加熱を終了しなくてはならない。カスタードをさじですくってタラしたりさじに着くカスタードの厚さで判断する。
5,加熱終了したら速やかに全体を冷却しなければならない。このときに速いスピードで攪拌するとせっかく出来たタンパク質はの網目構造がくずれてしまうので、注意しなければならない。連続的に大量に作るためにはイタリアンジェラードアイスクリームを作る機械が適している。
カスタードクリームに使うでんぷん等は、コーンスターチ単体と薄力粉単体、強力粉単体、そしてその混合体を用いる。
堅さでみると、コーンスターチ、薄力粉、強力粉の順である。
なぜ、カスタードプリンは表面が固く中が柔らかいのであろうか?
その理由は、玉子の蛋白質とデンプンの糊化によって網目構造になっているので、加熱後に粗熱を取っても水分分子が移動できない、その結果表面は水分が蒸発して固くなるが、内部は水分が無くならないので柔らかいままである。
焼メレンゲの調理の実際
ウイーン菓子である、焼メレンゲは砂糖の多い固いタイプと砂糖の少ない柔らかいメレンゲの2種類のタイプがある。
砂糖の多い固いメレンゲを作る場合の注意点は下記の如しである。
1,砂糖の種類と量に注意
ィ、種類
もし上白を使うと上白中の転化糖(ビスコ糖)の影響でメイラード反応(褐変反応)を起こすので、白色に仕上げたい時は使ってはならない。
ロ、量
砂糖量が玉子卵割液の3倍から4倍になると卵白中の水分が砂糖に吸収されて亀裂を生じやすくなるので、蜂蜜等を入れる工夫が必要である。
2,砂糖を添加するタイミングとそのときの卵白温度についての考察
砂糖と卵白を同時に混合しておくと砂糖がよく溶けて砂糖分子と卵白分子が混合しやすくなりキメが細かい、又、その時の卵白温度は冷蔵した低い温度の方が蛋白質の凝固がゆっくりなのでキメが細かく固くてしっかりしたメレンゲになる。
3,焼く温度と製品亀裂についての考察
砂糖1卵白2の割り方で20分から30分ホイップし80度で焼くとゆっくり蛋白質が凝固するのできれいなメレンゲが出来た。これに対して試しに100度で焼いたところつやはきれいに出るが20分前後で亀裂を生じた、つまり15分経過したところで焼く温度を180度くらいに下げなければならない。
共立てにおける起泡力とスポンジケーキ
玉子の起泡力は卵割液の温度、玉子の新鮮度によって異なる。温度保管日数には細心注意が必要である。