松谷化学の加工でんぷん及び澱粉分解物の利用法についての考察

 松谷化学の加工でんぷんを使用すると従来の配合ではドウしようも無かったことが実現する。→問い合わせ松谷化学 山本浩司まで072−771−2010(熊野屋の河上のページをみたといえば丁寧に応対してくれる。)

それぞれ添加量は1%2%の差で効果が変わるので注意が必要である。

エマルスター#30→ショートニングやマーガリンやフレッシュバターを大量に使用する場合にグルテンが切れ切れになってパイやクッキーの生地がバラバラになって繋がらないときに約10%添加すると繋がるようになる。
 よりリッチな生地を実現したいときに夢のような役割をしてくれる 。又生地の油染み防止にも使える。

パインデックス1000→生地をソフトに仕上げたいときにもちいる。炭酸アンモンの代わりになって上の方への浮きに働く。

 フードスターチS3 →本来はタレ用の増粘安定剤であるが、どら焼きにしようするとしっとり感がでる。

パインソフトB→その保水性から中くらいの浮きの効果が期待できる。又生地の離水防止に役立つ。

スタビローズK→メチルセルローズの誘導体の代わりとして、グルテンの代用として利用できる。

パインフロー→ソフトに仕上げたいとき使う。やや油脂分をすって生地中からの油だれをふせいでくれる。

スタビローズK→パインフローとは正反対で油脂を保持しない。焼いても製品が浮かない。

TKー16、TKー75→炒った小麦粉を使用する時、増粘多糖類を使用してべた付きで困った時に、これを使うとべた付き防止、弾力の緩和等に役立つ(最近は型番が替わっているかもしれないので、問い合わせること)

パインデックス#1→バインダー力は無いが甘くないさとうとして糖分と一部入れ替えることが出来る。

パインベークCC、松谷菊→その抜群の保水力と分散性からビスケットケーキの火抜けの改善、ボリュームアップ、歯切れや口解けの改良に寄与する。使用量を増やすと半生ケーキの歯切れ口ほどけの改良にも役立つ。0.1%単位でのカットアンドトライが必要。

パインベークCC→半生ケーキの歯切れ、口溶け改良に役立つ、ビスケットやケーキの火通りが良くなるので大量高速生産ができる、これには、ボリュームアップという副次的効果もある。

パセリPAC→半生ケーキのしっとり感を出す

パインベークSS→ケーキ等のしっとり感を出すことが出来る。

マツノリンW,マツノリンCM→油脂を上手く保持してくれるので、絞り出し成形タイプのクッキーの型くずれ防止に使う。レオンのSS208から絞り出しアイスボックスタイプにしなくてもそのまま焼成することも配合によっては可能となる。

TK16,TK75,TK70、パインデックス#3→アルファー化でんぷんや増粘多糖類を多様した生地のべた付き防止や弾力が出過ぎたときにその分散性保水性を利用して適度に弾力を弱めることができる。キャンデーに10〜20%添加して粘りを止める。又大量に使用すると半生ケーキのしっとりさを長期維持させることも出来る。

パインソフトS→冷凍生地の離水防止によい。

マツノリンWマツノリンCM→絞り出しクッキーの成形崩れ防止に効果的である。

マツノリンP7,マックス1000→ビスケットの割れ防止(製造工程上大量高速処理がしたいときに役立つ)

ファリネックスVA6600→生地が浮く

PG2→ドラ焼のもちもち感を出すことが出来る。

マツノリンFA102→水分保持の力を持たせてみずみずしい商品を作る。

フードスターチW、MKK−800→10%程度の添加でさくさく感を出すことが出来る。

ライススターH2D→糊の組成が非常に細かいのでクラッカー様の商品に用いるとカリッとした食感が得られる。使用量に注意のこと。プリッツエルに使われて独特の食感を出すことに役立っている。

フードスターチW,MKK800→膨潤性が凄いのでウェハースやアイスクリームコーンのさくさく感や口解けの改良に役立つが、使用量を誤るとえぐみや苦みが出る。何事もほどほどが良く万能の魔法薬は存在しないというところか。

練り込みNO9R→アルファー化の度合いが適度であるので、パイ類の歯切れ感や口解けの改良に役立つ。

フードスターチTB,特殊パン用粉PQ−2→短い焼成時間でアルファー化の度合いあがるので半生ケーキにもちもち感を付与することが出来る。

コーラやビール風味のゼリー用→エマルスターA1、気泡が消えにくいので、いかにもコーラやビールらしきゼリーが作れる。

カスタードクリーム→松谷やよい、老化安定性があるので、保存安定性に優れる。また薄めたときに独特の粘度があるのでめんつゆに用いると非常に麺への付着性のわりにはねばり感がないめんつゆができる。

MKK100→えび煎餅の生地の安定化に役立つ、これを入れることによって生地の保水力が上がり澱粉の沈殿を防ぐことができる。味もそんなに悪化しない。米や餅粉を入れるより良い結果が期待できる。また、こんにゃくゼリーや寒天ゼリーの製品の安定性にも役立つ。

SMS707、パインベークCC→おかき、おせんべいのお餅の蒸練時のべたつき防止、胴突き時のべた付き防止、膨張化抑制、吸油抑制・うき止め・

スタビローズK(赤)→餅冷却の硬化促進(コーンスターチと違って焼き色が乗ってくれる)、おかき生地の乾燥工程のひびわれ防止、ペレットの老化抑制(きじとしておいておける期間がながくできる)、スライス性の向上(うすくそぐことができる)

松谷ゆりの8番→おかき生地の乾燥工程のひびわれ防止、ペレットの老化抑制(きじとしておいておける期間がながくできる)、スライス性の向上(うすくそぐことができる)


HL−PDX→餅冷却の汗かき防止、餅の圧延性改善

松谷もみじ→膨張化促進(餅米に効く)

松谷さくら、フードスターチW→膨張化促進(うるちに効く)

パインフロー→ドラ掛け時の油シミだし防止、シーズニング流動性改善(べたつかなくなる)
        →ショートニング、マーガリン、フレッシュバター等々の油脂を大量に使用するいわゆるリッチな生地を作りたい場合、油脂の作用によってグルテンがバラバラにちぎれすぎて繋がらなくなり、製品として焼き上げが不可能な時に、対粉10%程度の添加によって生地がつながるようになり、実現不可能と想われたことが可能となる、ただし、添加量と油脂との相性によって味が悪くぼそぼそになることもある。カットアンドトライによって0.1%単位で探る必要がある。

エマルスター#30A→油を多用した生地の油染み油ダレを防止してリッチな生地を創ることが出来る。

パインデックス#100→でんぷん同士をつなぎ合わせるバインダー力があり、多量の油脂を入れても生地を保持する力がある。小麦粉主体で焼くときこの性格のお陰で離型に寄与する。

パインデックス2番と3番→シーズニング増量剤

スタビローズK、スタビローズS10→醤油掛けのつや出しと吸湿抑制

パインデックス2番と4番→砂糖蜜掛け時のつや出しと減甘(砂糖代替え)

エマルスター→乳化作用あり、砂糖と水を炊いてこれを入れると、フォンダンを簡易につくれる。
          フォンダン蜜の達人になれる。